ケーブルカー・スカイダイニング:100m上空で約1時間、キャビンの中が実際どうなのか
シンガポール・ケーブルカーのキャビンを貸し切り、マウントフェーバー線を2周するあいだに夕食をとります。何が見えるのか、キャビンの中は実際どうなのか、レビューで繰り返される不満は何かをまとめました。
| どんな体験か | ケーブルカーのキャビンを貸し切り、マウントフェーバー線を2周します。地上100mです |
|---|---|
| かかる時間 | キャビンの中が約1時間。前後にバーとカフェへ寄るので全体で2時間ほど見ておきます |
| どこから始まる | マウントフェーバー山頂です。乗る前にバーで飲み物から始めます |
| デザートはどこで | キャビンではなく、降りてから山頂のカフェで食べます |
| 見えるもの | ハーバーフロントの港を越えてセントーサへ。日没の時間に合わせて運行します |
| 人数 | 1キャビンにつき最少2人、最大4人。1人では予約できません |
| 乗車時刻 | 17:30開始、18:30が最終。遅れると食事時間が短くなります |
| メニュー | 4種類。地元食材の3コース、スターライトの3コースと4コース、ビール中心のビアキャビン |
| 繰り返される不満 | キャビンの中が暑いことと、料理が冷めて出てくることです |
| 予約条件 | 返金なし。24時間以内の変更や無断キャンセルは1人S$50です |
1. 約1時間のあいだに何が見えるのか
2. キャビンに座りっぱなしではない
3. キャビンの中は暑い
4. メニュー4種類はそれぞれ別の席
5. こういう場合は合わない
6. 予約と時間、条件が厳しい
7. 料金は人数で変わる
8. 普通にケーブルカーだけ乗る選択
9. どこで予約するか
10. まとめると
ケーブルカーのキャビンを1台まるごと使い、マウントフェーバー線を2周します。キャビンの中だけで約1時間、そのあいだに日が沈みます。ただしキャビンに座りっぱなしではなく、山頂のバーで飲み物から始め、キャビンで前半のコースを食べ、また降りてカフェでデザートという構成です。何が見えるのか、キャビンの中が実際どうなのか、レビューで割れているのはどこかを先に書きました。島の回り方はセントーサ島の案内に、ほかの夜の選択肢はシンガポールの夜にあります。

1. 約1時間のあいだに何が見えるのか
マウントフェーバー山頂を出て、ハーバーフロントの港を越えてセントーサまで行き、戻ってきます。それを2周します。地上100m、キャビンの中だけで約1時間です。
速度が遅いので、窓の外がゆっくり変わります。山頂を出ると足元を森が過ぎ、まもなく港が現れます。コンテナ埠頭と停泊する船がしばらく続き、そこへセントーサのリゾートとビーチが入ってきます。そして同じ道を戻ります。
2周する理由はここにあります。1周では食事の時間が足りませんし、何より回っているあいだ空が変わり続けます。乗車が17:30に始まるのもそのためです。1周目はまだ明るく、2周目で日が落ち、2周目は街に灯が入ったあとです。
| 周回 | おおよその空 | 見えるもの |
|---|---|---|
| 1周目 | 日没前 | 港とコンテナ埠頭がはっきり見えます。セントーサの緑もわかります |
| 2周目 | 日没どき | 西の海に日が落ちます。写真がいちばん撮れる区間です |
| 2周目 | 日没後 | 街とリゾートに灯が入ります。キャビンの中もこの頃に涼しくなります |
だから遅く乗ると損が大きいです。最終乗車は18:30ですが、その時刻に乗ると日没の区間を前の周で逃しますし、食事時間も短くなると公式が明記しています。

2. キャビンに座りっぱなしではない
3か所を移動します。山頂のバーで飲み物から始め、キャビンで前菜とメインを食べ、降りてから山頂のカフェでデザートです。
この構造を知らずに行くと、キャビンでコースが途切れたように感じます。実際、デザートを待っているうちにこれで終わりかと思ったというレビューがあります。デザートは地上です。
| 順 | 場所 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | マウントフェーバー山頂のバー | ウェルカムドリンク。メニューによってスパークリングワインやモクテルを選びます |
| 2 | ケーブルカーのキャビン | 2周、約1時間。前菜とメイン |
| 3 | 山頂のカフェ | デザート |
キャビンは乗る前に用意されています。レビューによれば、プレイスマットとカトラリー、冷たい水が置かれ、照明を兼ねた小さな音楽スピーカーが一緒にあります。扉が閉まってキャビンが動き出すと、すぐ前菜が出ます。
途中で降りられない点は先に織り込んでください。約1時間のあいだお手洗いはなく、飽きても次の駅で降りるという選択肢がありません。乗る前に済ませるのが正解です。
3. キャビンの中は暑い
レビューでいちばんよく出る不満が暑さです。冷房がなく、小さな扇風機が一つあります。
理由は単純で、ガラスに囲まれた箱が夕方の日差しを受け、その中で温かい料理を食べるからです。日が完全に落ちる2周目あたりで耐えられるようになる、という話が多く見られます。
ですから薄着で行くほうがよいです。記念日だからとジャケットを着ていくと1周目で脱ぐことになります。シンガポールの屋内はたいてい冷房が効きすぎているので厚着を用意しがちですが、ここだけは逆になります。
| レビューで割れる点 | どちらの話が多いか |
|---|---|
| 景色と、キャビンを独り占めする感覚 | おおむね好評。みなこれを買いに来ます |
| キャビンの温度 | 暑いという声が多数。扇風機一つでは足りないという話 |
| 料理の温度 | 冷めて出てくるという指摘が繰り返されます |
| 食器とセッティング | 宣材写真と違うという不満があります |
| 価格 | 内容のわりに高いという声と、記念日なら妥当という声に割れます |
セッティングへの指摘も知っておく価値があります。宣材写真にはきちんとしたグラスや器が出てきますが、実際には包装されたプラスチックのカトラリーとペットボトルの水が出たというレビューがあります。メニューが何度も変わっている商品なので時期によって差はあり得ますが、ファインダイニング並みのセッティングを期待して行くと外れます。
まとめるとこうです。ここで売っているのは料理ではなく、約1時間間2人だけのガラスの箱です。その価格に納得できれば良い席で、料理を基準に判断するともの足りない席になります。

4. メニュー4種類はそれぞれ別の席
同じキャビンで食べますが性格が違います。コース料理3つとビール1つです。
| メニュー | どんな席か | 内容 |
|---|---|---|
| シンガポール・クロニクルズ | 地元の食材を味わいたいとき | 3コース。地元食材で組んだ構成 |
| スターライト・エッセンシャル | 無難な記念日の夕食 | 3コース。バルセロナ出身の副料理長が組んだメニュー |
| プレミアム・スターライト | 皿をもう一つ増やしたいとき | 4コース |
| シェフ協業 | 料理に重心を置きたいとき | 3コース限定。ワインペアリングをグラス単位で追加 |
| ビアキャビン | 友人同士で夜景を見ながら飲むとき | タイガービールのタワーとつまみ |
シェフ協業は国際的な料理コンクールで上位に入った料理人の限定メニューです。レビューに出てくる皿を見ると、昆布で締めた鮪、日本産の和牛、烏龍茶のアイスクリームといった構成です。和牛は脂が多めという評があるので、脂っこいものが苦手なら見込んでおいてください。このメニューは1日に受けるキャビン数が決まっています。
ビアキャビンはまったく別物です。コース料理ではなくビールのタワーと揚げ物が出ます。記念日の夕食を期待して選ぶとがっかりします。逆に友人3〜4人で夜景を見ながら飲む席ならこちらが合います。
ベジタリアンは予約時に伝えれば対応します。ただし希望が反映されず肉が出たというレビューがあるので、予約メモに書いたうえで当日もう一度確認するほうが安全です。ハラール認証はなく、酒も出します。

5. こういう場合は合わない
合わない条件がはっきりしている商品です。予約する前に引っかかるものがないか先に見てください。
| こんな場合 | 理由 |
|---|---|
| 1人旅である | 最少2人なので予約自体ができません |
| 料理を目当てに行く | 冷めて出てくるという指摘が繰り返されます。同じ金額なら市内に選択肢が多くあります |
| ムスリムの同行者がいる | ハラール認証がなく、酒を出します |
| 暑がりである | 冷房がなく扇風機が一つです |
| 高いところが苦手 | 100m上空で約1時間、降りられません |
| 子どもが長く座っていられない | 途中で降りる選択肢がありません |
| 夜景写真が目的 | ガラスの反射とキャビンの装飾が変数です |
| 予定が流動的 | 返金がなく、24時間以内の変更は1人S$50です |
逆によく合う場合もはっきりしています。2人で記念日をつくりたくて、料理より席に価値を置くタイプなら、これほどの席はそうありません。約1時間のあいだ邪魔が入らず2人きりで、しかも窓の外が変わり続けます。
友人3〜4人で飲む席としても悪くありません。その場合はビアキャビンが答えで、1キャビン単位の料金なので人数が多いほど1人あたりの負担が下がります。
6. 予約と時間、条件が厳しい
返金がありません。そして24時間以内の変更や無断キャンセルは1人S$50かかります。
日程を延ばすことはできます。24時間前までにメールで申し込めば別の日に振り替えてくれます。その線を越えると違約金が付きます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 乗車 | 17:30開始、18:30が最終。遅れると食事時間が短くなります |
| 人数 | 最少2人、最大4人 |
| 返金 | ありません |
| 日程変更 | 24時間前までにメールで申し込み |
| 24時間以内の変更・無断キャンセル | 1人S$50 |
| 支払い | 現金不可。カードとモバイル決済のみ |
| 持ち込み禁止 | ヘリウム風船とろうそくを含む燃えるもの。ケーキも持ち込めません |
| 天候 | 弱い雨は運行。豪雨・雷は停止 |
ケーキを持ち込めないという条項は、記念日に行く人がよく引っかかります。現地で注文すればよく、どのコースにもデザートは入っています。ろうそくは安全規定で不可です。
天候の条項は読んでおく価値があります。止まったとき、すでに食事を始めていれば山上のレストランで続け、始める前なら別の日に振り替えられます。シンガポールは午後のにわか雨が多いので、行くのに良い時期と雨の日に行く場所も合わせてご覧ください。
7. 料金は人数で変わる
コース料理は1人あたり、ビアキャビンだけ1キャビン単位です。だから3人からはビアキャビンのほうが1人あたり安くなります。
公式の表示は飲食の慣習どおり「++」が付きます。サービス料と税が入っていないという意味で、実際の支払額は2割ほど上です。再販サイトは最初から税込の金額を見せるので、並べて比べれば混乱しません。
| メニュー | 公式表示 | 実際の支払額 |
|---|---|---|
| 3コース(クロニクルズ・スターライト エッセンシャル) | $108++ | S$129.49 |
| 4コース(プレミアム・スターライト) | $118++ | S$141.48 |
| シェフ協業 3コース | $138++ | S$165.46 |
| 子どもメニュー | $38++ | S$45.56 |
| ビアキャビン(1キャビン) | $250++ | S$299.75 |
ビアキャビンを人数で割るとこうなります。2人なら1人S$149.88で3コースより高く、3人ならS$99.92、4人ならS$74.94で3コースの半分ほどまで下がります。境目は3人です。
参考までに、普通に乗るだけなら2路線往復が大人S$32.90です。スカイダイニングはその路線を2周するものなので、3コースで見ると食事と席にS$100あまりを使っている計算になります。この数字に納得できるかが判断の基準です。
8. 普通にケーブルカーだけ乗る選択
夕食が目的でなければ通常の乗車券で足ります。同じ路線を同じキャビンで通ります。違うのは料理とキャビンを独り占めするかどうかです。
ここで知っておくことが二つあります。一つはセントーサ線を窓口で買うとオンラインよりかなり高いことです。大人S$27対S$17で59%、子どもはS$22対S$12で83%多く払います。4人家族なら窓口で買うだけでS$40多く出ます。列に並びながらスマホで買えば解決します。
| 切符 | 大人 | 子ども(4〜12歳) | メモ |
|---|---|---|---|
| SkyPass 2路線往復 | S$32.90 | S$23.50 | これが基本です |
| マウントフェーバー線だけ | S$31.00 | S$20.70 | 差がS$1.90しかなく、あえて選ぶ理由が薄いです |
| セントーサ線だけ(オンライン) | S$17.00 | S$12.00 | 島の中だけ乗るとき |
| セントーサ線だけ(窓口) | S$27.00 | S$22.00 | 同じ切符なのにかなり高い |
| SkyPassプレミアム + SkyOrb | S$40.00 | S$32.00 | ガラス床キャビン1往復 + 飲食バウチャー |
もう一つは1路線だけ買うと損という点です。マウントフェーバー線だけがS$31.00なのに2路線パスがS$32.90。S$1.90多く払えばS$17.00のセントーサ線が付いてきます。
SkyOrbは床がガラスの球形キャビンです。通常パスとの差はS$7.10で飲食バウチャーが付くので、山上で飲み物を飲む予定があるなら実質の差は消えます。スカイダイニングは通常キャビンを使うため、ガラス床に乗りたければ別に買うことになります。

9. どこで予約するか
スカイダイニングは公式とKKdayで売っています。Klookはこの商品を取り下げました。観光チケットをいつもKlookで買っている方は、これだけ別のところを見る必要があります。
Klookのページは開きますが予約ボタンがなく、残っている口コミも数年前のものです。いま運営していない旧構成がそのまま残っている状態です。
| 販売元 | スカイダイニング | 通常の乗車券 |
|---|---|---|
| 公式(マウントフェーバー・レジャー) | 販売中。メニュー全種 | 販売中 |
| KKday | 販売中。スターライトとビアキャビン | 販売中 |
| Klook | 現在予約不可 | 販売中 |
「40%引き」をうたう再販サイトもいくつか見かけます。開いてみると、いま存在しないメニュー名が出てきてコース数も合いません。いま売っていない構成をそのまま載せている先なので、決済前にメニュー名を公式と照らし合わせてください。
通常の乗車券は事情が違い、再販でも公式と同じ価格で組み合わせ商品が多くあります。下で現在の価格を確かめてみてください。

10. まとめると
2人で記念日をつくる席としては良く、夕食を食べに行く席としてはもの足りません。判断の基準は料理ではなく、約1時間間2人だけのガラスの箱にいくら払えるかです。
| こんな場合 | こうしてください |
|---|---|
| 2人で記念日 | 3コース。17:30に合わせて行き、日没の周回を逃さないこと |
| 料理に重心を置きたい | シェフ協業メニュー。ただし1日のキャビン数が決まっています |
| 友人3〜4人で飲む席 | ビアキャビン。3人から1人あたりが安くなります |
| ケーブルカーに乗るのが目的 | SkyPass 2路線往復で十分です |
| 1人旅である | スカイダイニングは予約できません。通常の乗車券で |
行く前に整えることも書いておきます。薄着で行くこと、乗る前にお手洗いを済ませること、食事制限があれば予約メモに書いて当日確認すること、そして18:30の最終よりずっと早く行くことです。
セントーサでの1日の組み立てはセントーサ島の案内とシンガポールでできることに、島に泊まるならセントーサの宿にあります。ケーブルカーまでの行き方は交通案内、旅行全体の準備はシンガポール旅行の総まとめ、名所をまとめて買うパスはアトラクションパスにあります。
🎡観光・遊び51
🍜グルメ4
🏨宿泊10
🚇移動・交通4
🧭旅のヒント16
よくある質問
約1時間です。マウントフェーバー線を2周するあいだです。
前後に山頂のバーとカフェへ寄るので、全体では2時間ほど見ておくのが妥当です。途中で降りられないので、お手洗いは乗る前に済ませてください。
暑いというレビューが繰り返し出ます。小さな扇風機はありますが、冷房はありません。
ガラスに囲まれた箱が夕方の日差しを受けるので当然ではあります。日が完全に落ちるとましになります。薄着で行き、ジャケットは避けたほうが無難です。
評価が割れます。景色はおおむね好評ですが、料理はそうでもありません。とくに冷めて出てくるという指摘が複数のレビューにあります。
乗る前にキャビンへ用意しておく仕組みなので、作りたてが出るのは難しい構造です。トリップアドバイザーでもシンガポールの飲食店としては中位です。料理を見に行く席ではなく、席そのものを買う場所と考えると落差が小さくなります。
いいえ。降りてから山頂のカフェで食べます。
キャビンでは前菜とメインまでで、デザートは地上です。知らずに行くとキャビンでコースが途切れたように感じます。
ベジタリアンは予約時に伝えれば対応しますが、ハラール認証はなく酒も出します。
ベジタリアンの希望が反映されなかったというレビューもあるので、予約時に書いたうえで当日もう一度確認してください。ムスリムの同行者がいる場合、この商品は向きません。
ガラスの反射とキャビンの装飾が変数になります。キャビンの内外に装飾が付くと公式が案内しています。
室内の照明がガラスに映り込むので、夜景写真は思ったほど撮れません。日が完全に落ちる前のほうがまだよく、レンズをガラスに付けると反射が減ります。写真が目的ならマーライオン公園のほうが向きます。
2人です。最少2人・最大4人ですが、運営側も4人だと食事が窮屈になると案内しています。
キャビンの中で折りたたみのテーブルを使うので4人だと狭いです。ただしビールとつまみのビアキャビンは皿が少ないぶん3〜4人でも耐えられ、1キャビン単位の料金なので人数が増えるほど1人あたりの負担は下がります。
行けます。子ども用のメニューがあります。
ただし約1時間のあいだ途中で降りられないのが大きいです。子どもが飽きても逃げ場がないので、普通の乗車券で1周するほうが向く場合もあります。
弱い雨ならそのまま運行します。キャビンの中なので濡れません。
豪雨や雷になるとケーブルカーが止まります。すでに食事を始めていれば山上のレストランで続け、まだなら別の日に振り替えられます。お金は戻りません。
されません。返金不可が原則です。日程を延ばすのは24時間前までにメールで申し込めばできます。
24時間以内の変更や無断キャンセルは1人S$50、2人ならS$100です。雨の多い時期なら、この条項を踏まえて日を選んでください。