ナショナル・ギャラリー・シンガポールは S$20 の券で入れる範囲が狭くなりました
最大の常設展示室が2027年まで閉まっているのに常設券の価格は据え置きで、しかも安く売られている券はすべてその狭くなった券です。
| 常設券 | 外国籍は S$20。シンガポール国民と永住者は無料です |
|---|---|
| 特別展券 | S$25。常設は含まれません |
| オールアクセス | S$30。別々に買うと S$45 なので S$15 少なくて済みます |
| 現在閉鎖中 | 東南アジア・ギャラリー全体。旧最高裁棟の3階から5階で、再開は2027年末の予定 |
| 開館 | 毎日 10:00 から 19:00、最終入場 18:30。公式が示す平均滞在は3時間 |
| 行き方 | シティホール駅(NS25・EW13)から地下でつながっています |
1. 今開いている扉と閉じている扉
2. 3種類の券がそれぞれ開ける範囲
3. 2枚を別々に買うと損をする場面
4. 2026年に閉じた展示室の大きさ
5. 2027年までその場所を埋めるもの
6. 今、常設で見られるもの
7. 今開いている企画展
8. 館内でしか売らない成人向けの展示
9. 券なしで入れる場所
10. 販売元ごとに書いてあることが違う
11. 子どもと一緒に行くとき
12. 建物そのものの見かた
13. 入口3か所で閉まる時刻が違う
14. 食事と、2026年に変わった屋上
15. どのくらいかかり、いつ行くのがよいか
16. 今行くか、2027年を待つか

1. 今開いている扉と閉じている扉
旧最高裁棟の展示室は3階から5階まですべて閉まり、シティホール棟はそのまま開いています。券を買う前にこの一行だけ押さえておけば足ります。
閉じた側にあったのが東南アジア・ギャラリーです。この美術館が東南アジア近代美術の公共展示として世界最大と名乗れた根拠はここにあり、展示室だけで15室ありました。改修のため2026年4月1日に閉まり、公式の案内では2027年末の再開となっています。同じ棟のロタンダ図書館とアーカイブはそれより先に閉じました。
| 場所 | 現在の状態 |
|---|---|
| 旧最高裁棟 3階・4階・5階の展示室 | 閉鎖。2027年末に再開予定 |
| 旧最高裁棟 1階フォワイエ | 開いています |
| 旧最高裁棟 3階ヒストリカルロビー | 開いています |
| シティホール棟 2階 DBS シンガポール・ギャラリー | 開いています。常設券 |
| シティホール棟 3階 特別展示室 | 開いています。特別展券 |
| 無料エリア5か所と屋上 | 開いています。券は不要 |
公式は、閉鎖期間中も国家コレクションの作品を館内のあちこちに分けて展示すると述べています。展示室がまるごと空く代わりに、そこにあった作品の一部が別の階で目に入るということです。
現場でこの状況がどう見えるのかも先に知っておくと安心です。入口がふさがれたり案内板が消えたりする形ではありません。2棟は普段どおりつながっていて、旧最高裁棟に渡って1階と3階までは以前と同じように歩けます。閉じているのは上階へ進んだ先の展示室の扉です。工事現場になったのではなく、特定の階に鍵がかかっている状態に近いと考えてください。
2. 3種類の券がそれぞれ開ける範囲
常設 S$20、特別展 S$25、両方を開けるオールアクセス S$30 です。名前が似ていて紛らわしいのですが、前の2つは互いを含みません。
| 券 | 国民・永住者 | その他の国籍 | 開ける場所 |
|---|---|---|---|
| 常設 | 無料 | S$20 | 常設展示室 |
| 特別展 | オールアクセスに繰り上げ | S$25 | 企画展 |
| オールアクセス | S$15 | S$30 | 全展示室 |
| 成人向け企画展 | S$5 | S$8 | その展示室。館内販売のみ |
割引は3種類の券に共通で付きます。7歳から12歳の子ども、60歳以上、シンガポールで兵役中の人、資格のある教育機関の海外の学生と教員が S$5 引きです。無料の対象はもっと広く、6歳以下、会員、シンガポール在住の学生と教員、障害のある人と同伴1名が入ります。どちらも証明を確認されます。
ここで目を引くのが、シンガポール国民が特別展券を買うと自動でオールアクセスに繰り上がるという条項です。運営する側も2つの券を別々に買う組み合わせを正常と見ていないという合図で、この条項が次の項目の計算をそのまま説明しています。
3. 2枚を別々に買うと損をする場面
常設 S$20 に特別展 S$25 を足すと S$45、オールアクセスは S$30 です。両方見るつもりなら S$15 少なくて済む側がはっきりしています。
この差が効くのは、2つの券の価格がもともと近いからです。常設と特別展の間隔は S$5 だけ、特別展とオールアクセスの間隔も S$5 だけです。つまり特別展券の前で迷っている人は、すでにオールアクセスから S$5 の位置に立っています。
| 見たい範囲 | 一番少なく払う方法 | 金額 |
|---|---|---|
| 常設だけ | 常設 | S$20 |
| 企画展だけ | 特別展 | S$25 |
| 常設と企画展 | オールアクセス | S$30 |
| 常設と企画展を別々に購入 | おすすめしません | S$45 |
ただし常設展示室がひとつ閉じている今は、逆方向も成り立ちます。美術館を長く見るつもりではなく建物を見に来られたのなら、常設 S$20 すら要らないかもしれません。無料エリアだけで1時間が埋まる構造だからです。
企画展をいくつも回る計画ならオールアクセス1枚で全部カバーされるので、計算はもっと単純になります。この美術館は市内のアトラクションパスにも入っているため、有料の名所を何か所も回る予定ならアクティビティのまとめでパス側を先に確認するほうが早いです。
4. 2026年に閉じた展示室の大きさ
展示室15室ぶんの常設展がまるごと外されました。この美術館で最も広い展示エリアでした。
閉じたのは旧最高裁棟の3階、4階、5階にまたがっていた東南アジア・ギャラリーです。19世紀から現在まで、東南アジアの近代美術がどう動いてきたかを一本の流れとして並べた常設展で、シンガポールがこの地域の美術の中心を自任する根拠でもありました。名の知れた美術館がそれぞれ自国の近代美術を掛けるのに対し、ここは地域全体を1つの建物の中でつないでいました。
同じ棟のロタンダ図書館とアーカイブも一緒に閉じました。こちらは展示室より先に閉まりましたが、研究目的で資料を見る人は閉鎖期間中も予約して閲覧できます。講演に使われていたシアトレットも同時に止まりました。
とはいえ旧最高裁棟がまるごとふさがれたわけではありません。1階のフォワイエと3階のヒストリカルロビーは開けたままです。建物の旧法廷空間を見に来た人が無駄足になることはない、ということです。

5. 2027年までその場所を埋めるもの
2026年10月に小規模な展示室が開きます。もとの常設展の代表作だけを選んで出す形です。
公式が示したのは2点です。ひとつは閉鎖期間中も国家コレクションの作品を館内に分けて展示すること、もうひとつは縮小版の展示室を別に開くことです。もとの15室を埋めていた流れがそのまま再現されるわけではありません。
再開の時期は出典によって少し違って書かれています。公式の案内は2027年末とだけ記し、報道はその年の11月を挙げました。どちらにしても今から旅行を計画する人にとっては年末が2回残っているという意味になり、実質的な差はありません。
この美術館をもう一度訪ねる理由が残ったと受け取ってもかまいません。シンガポールは数日の日程に美術館を2つ以上入れにくい街なので、今回はここを短めに見てアートサイエンス・ミュージアムのほうに時間を回す配分も悪くありません。
6. 今、常設で見られるもの
シティホール棟2階の DBS シンガポール・ギャラリーが、今の常設券で開ける場所です。シンガポール美術だけを集めた展示室です。
19世紀から現在まで、この街の絵がどこから来てどこへ行ったのかをたどる構成です。ジョルジェット・チェン、リウ・カン、チェン・ウェンシーといった、シンガポール美術史から外せない名前の作品がここに掛かります。南洋様式と呼ばれる流れ、つまり中国で習った筆とヨーロッパで習った油彩が東南アジアの風景と出会って生まれたものを、実際に確認できる場所です。
南洋様式を短く言えばこうなります。前世紀の半ばにこの地へ渡ってきた画家たちが、中国仕込みの筆とヨーロッパ仕込みの油彩を持ち込み、その両方を熱帯の光と目の前の人に合わせて組み直しました。チェンは人物を描き、リウ・カンはバリやジャワを回って見たものを描き、チェン・ウェンシーは墨で鯉やテナガザルを描きます。出発点が3人とも違うのに、同じ展示室に並べると流れが見えてきます。
シンガポール美術史をたどるということは、この街が何を描く対象にしてきたかをたどるということでもあります。川と港、商店街と市場、独立前後の人びと、そして高層ビルが建った後の街並みが順に出てきます。ホーカーセンターや川沿いをすでに歩いたあとで来ると、絵の中の場所が分かる場面が増えます。
規模で見れば閉じた側の半分にも届きません。ただし初めて来られる方には、こちらのほうがむしろ読みやすいです。1つの国の美術だけを扱うので話が一本で、作品数も2時間で収まります。

7. 今開いている企画展
規模のある企画展はシティホール棟3階の特別展示室に並びます。常設券では入れず、特別展券かオールアクセスが要ります。
この美術館の企画展は数か月単位で入れ替わります。地域の美術と戦争を結んだ大型の企画展のように展示室を3つ4つ続けて使う場合もあれば、ひとりの作家の仕事だけを掘り下げる形もあります。常設側が一番大きい部屋を失っている今は、企画展のほうに重心が寄っています。
空間の作りも知っておくと動きやすいです。3階には番号で分かれた特別展示室があり、大型の企画展はそのうち2つか3つをつないで使います。そこにシティホール・チェンバーが加わります。旧市庁舎の議場だった部屋が今は展示空間として使われているので、作品を見ている途中で木のパネルと古い座席の並びが現れる区間ができます。
4階にも展示室がひとつあります。3階より小さく会期も別に回っていて、年齢制限の付いた企画展がここに掛かることがあります。料金の仕組みが変わる場所なので、次の項目で別に書きました。
企画展は回が変われば中身もまるごと変わります。ここで特定の展示をあえて整理しない理由がそれで、予約ページでそのとき開いている一覧と料金を見るほうが正確です。
8. 館内でしか売らない成人向けの展示
18歳以上だけが入れる企画展が別にあり、券は S$8 で、ネットでは売っていません。シンガポール国民は S$5 です。
この券が別立てである点が重要です。常設にも、特別展にも、全展示室を開けるはずのオールアクセスにも含まれません。料金表でまったく別の行に置かれ、年齢制限と館内販売の条件が付いています。1日かけて見るつもりでオールアクセスを買った人も、この展示室の前ではもう一度支払うことになります。
ネットで売らない理由は年齢確認のためと見られます。実際にビジターサービスカウンターでのみ購入できます。ただし例外があり、一部の再販サイトが常設券とこの展示を組み合わせた商品を出しています。定価で見れば S$20 に S$8 を足した S$28 で、セット価格はそれより少し低く出ています。
子ども連れの方は、この展示室が何階かだけ確認すれば足ります。階全体がふさがるわけではなく、その展示室の入口で年齢を見ます。
9. 券なしで入れる場所
5か所が無料です。ここに2棟をつなぐアトリウムと屋上テラスが加わります。
| 階 | 場所 | どんな場所か |
|---|---|---|
| 地下1階 | コンコースギャラリー | 小規模な企画展示が回ります |
| 1階 | ケッペル・アート教育センター | 子ども向けの体験空間 |
| 4階 | アーキギャラリー | この建物の建築を見せます |
| 5階 | ン・テンフォン・ルーフガーデンギャラリー | 屋上庭園に付いた展示室 |
| 6階 | パダンデッキとコールマンデッキ | パダンと都心方向の眺め |
この一覧が意味するところははっきりしています。券を買わなくても屋上まで上がり、パダンの芝生とその先のマリーナベイ方向を見下ろせます。シンガポールで無料で高い場所に上がれる所が多くないことを考えると、これは小さくない部分です。都心の眺めをまとめて見たいならマリーナベイの夜景のまとめと組み合わせるのも手です。
場所ごとに性格が違います。地下1階のコンコースギャラリーは規模の小さい企画展示が回る場所なので、入るのに時間はかかりません。4階のアーキギャラリーはこの建物が法廷と市庁舎から美術館に変わった過程を図面と資料で見せる所で、建物自体が気になって来た方にはここが本題です。5階のルーフガーデンギャラリーは屋上庭園に付いているので、内と外を行き来しながら見ることになります。
アトリウムもそのまま通り抜けられます。2棟のあいだを6階分の高さで空けた空間なので、見上げるだけでこの建物がどうつながったのかが見えます。雨が降ったときに都心で屋内に逃げ込む場所を探しているなら、この組み合わせが雨の日のまとめに入っている選択肢のひとつです。
ただし無料エリアだけを回る訪問にも限界はあります。ここで見られるのは建物と眺め、それに小規模な展示です。この美術館の名前を作った絵画は券を受け取る側にあります。無料エリアは時間が1時間しかない人や、美術館自体が目的ではない人に合う選択肢と考えてください。

10. 販売元ごとに書いてあることが違う
安く売っている所ほど、今の状況を伝えていません。料金だけでなく閉鎖の告知や使える時点まで販売元ごとに違います。
| 販売元 | 大人の常設 | 確認できたこと |
|---|---|---|
| 公式 | S$20 | 基準価格。特別展とオールアクセスもここで購入 |
| KKday | S$18 | 移動の割引券を付けた組み合わせが S$14 で最安。閉鎖の案内がなく、最終入場を 18:00 と書いています |
| Traveloka | S$18 | 券の名前に常設と明記し、閉鎖期間も示しています。割引は S$13 |
| Trip.com | S$18 | 一部閉鎖を表示します。家族券 S$31、成人向け展示との組み合わせ S$26 |
| マイリアルトリップ | S$14 相当 | 当日券の即時利用を打ち出しています |
| Viator | 米ドル14から | 館内で遊ぶ推理ゲームの商品が別にあります |
3つの点がそろっていません。ひとつ目は最終入場で、公式は 18:30 なのに 18:00 と書いている所があります。30分なので細かく見えますが、夕方に着く人にとっては入れるか入れないかが変わります。ふたつ目は展示室の閉鎖を知らせる所と知らせない所に分かれることです。みっつ目は予約開始が翌日からになっている所があり、当日の利用がふさがれることです。
まとめると、最安値は常設券でしか出ず、その券が今いちばん開ける範囲の狭い券です。常設だけ見る予定なら再販サイトが確実に安く、企画展まで見る予定なら公式のオールアクセスが合計で有利です。この種の差を旅行全体でどう扱うかは旅費のまとめにあります。
11. 子どもと一緒に行くとき
1階のケッペル・アート教育センターが子ども向けの場所で、券が要りません。美術館の中に作られた常設の教育空間なので、ちょっと寄るコーナーとは違います。
活動エリアが段差なくつながっていて、ベビーカーでも車椅子でも通れます。ただし一部は照明を低くしてあります。森林火災をテーマにした部屋と光を扱う部屋がそれで、暗い場所が苦手な子ならその2か所だけ飛ばせば足ります。
有料のプログラムも別にあります。親と子が1組で参加する形が S$15 ほどで、歩き始めの子ども向けの時間帯と、物語を中心にした活動に分かれています。予約制で動いているので、行く週に開かれる回を確認してください。
建物のほうも子どもには悪くありません。6階のデッキからパダンを見下ろすこと、アトリウムでガラス屋根を見上げることのほうが、展示室より反応がよい場面が多いです。券は大人だけが買い、6歳以下の子どもはどのみち無料です。家族の日程全体は子どもと行くシンガポールにまとめてあります。
12. 建物そのものの見かた
この美術館は裁判所と市庁舎をつなぎ合わせて作られています。展示を見なくても建物だけで1時間が過ぎます。
先に建ったのはシティホール棟です。アレクサンダー・ゴードンが設計して1929年に完成し、3階分の高さのコリント式の柱18本がパダンのほうを向いて並んでいます。旧最高裁棟はフランク・ドリントン・ウォードが設計して1939年に開き、シンガポールで最後に建てられた新古典様式の建物です。隣の建物と高さをそろえて建てたので、パダンから見ると2棟が1棟のように見えます。
| 項目 | 旧市庁舎 | 旧最高裁 |
|---|---|---|
| 完成 | 1929年 | 1939年 |
| 設計 | アレクサンダー・ゴードン | フランク・ドリントン・ウォード |
| 工費 | 海峡ドルで160万あまり | 海峡ドルで175万 |
| 特徴 | コリント式の柱18本 | 中央のロタンダとドーム |
2棟とも1992年に国家記念物になりました。美術館に変える設計は2005年の国際コンペで決まり、111件が集まってパリのスタジオミルーが選ばれ、CPG コンサルタンツと組んで進めました。もとの壁画や木工、外壁の装飾をそのまま残す方向だったので、今も旧法廷の表面が大部分残っています。
最高裁の正面上部には5面の浮き彫りがあります。真ん中が1819年の条約締結で、両側に建設、ゴム採取、漁業、交易が置かれます。植民地の行政がこの港をどういう順番で説明したかったのかがそのまま彫られているので、中に入る前に少し見上げる価値があります。
内側でいちばん変わっているのはロタンダです。銅のドームの下に円形に抜けた空間で、もとは法廷の図書館でした。天井の中央から光が落ち、周囲をバルコニーが囲む造りなので、書架があった頃の空気が残っています。今はこのドームが屋内からまるごと見えますが、屋根を新しく掛けたことで昔の屋根が建物の内側の風景になったためです。
構造でひとつ知っておくと楽な点があります。旧最高裁棟には2階がありません。階の案内を見ていて数字が飛んでも見間違いではありません。シビックエリア全体を歩いて回る予定ならエリア別のまとめにこの一帯が入っています。


13. 入口3か所で閉まる時刻が違う
展示室は 19:00 に閉まりますが、建物は深夜まで開いています。入口ごとに閉まる時刻が違うからです。
| 入口 | 開いている時間 | ここでできること |
|---|---|---|
| コールマンストリート | 日曜から火曜は 10:00 から翌 01:00、水曜から金曜は 10:00 から 03:00、土曜と祝日前日は 10:00 から 04:00 | 正面。車の乗り降り、MRT から最短、ビジターサービスカウンター、車椅子の貸出 |
| パーラメントプレイス | 毎日 10:00 から 24:00 | 歩行者のみ。授乳室、給水機 |
| パダン・アトリウム | 10:00 から 19:00 | 歩行者のみ。2棟をつなぐ6階分の高さの空間 |
コールマンストリートの入口が深夜まで開いているのは、屋上の飲食のためです。展示を見に来る人と夜に飲みに来る人が同じ扉を使い、時間帯だけが分かれています。展示室が閉まったあとに着いたのなら、この扉から入って上に上がってください。
昼に初めて来られる方にはコールマンストリートが便利です。地下鉄から最も近く、券を受け取る無人端末とカウンターがここにあり、車椅子もここで借ります。車で乗り付けるときに降りる場所もこの入口だけです。
館内はほとんどの階に給水機があり、地下1階に有料ロッカーがあります。同じ階にカームルームという部屋がひとつあり、刺激が強すぎると感じたときに座っていられるよう用意された空間です。美術館でよく見る設備ではありません。
14. 食事と、2026年に変わった屋上
屋上のバーが変わりました。9年続いた店が2026年3月に閉じ、5月に新しいレストランとバーがその場所に入りました。
既存のガイド記事の多くがまだ古い名前で案内しているので、ここに書いておきます。6階という位置はそのままで、パダンとマリーナベイ方向を見る眺めもそのままですが、運営する所と名前が変わりました。新しい店は現地料理で名を上げたシェフと、バーの側で知られた人が組んで開いた形です。
1階にはミシュランの3つ星を持つフランス料理店があります。昼のコースが S$368 から、夜のコースが S$498 ほどなので、旅行の予算とは別の範疇です。予約が取りにくいことでも知られているので、ここを目的にされるなら美術館の日程より先に席を押さえてください。
負担の少ない側はシティホール棟2階の現地料理店です。1920年代風にしつらえたホールとベランダでプラナカン系の料理を出します。美術館の中で食事まで済ませたい方には無難な選択です。展示室の中には水を含めて飲食物を持ち込めないので、食べるのは見学の前後に分けてください。
15. どのくらいかかり、いつ行くのがよいか
公式が示す平均の見学時間は3時間です。常設展示室がひとつ抜けている今は、2時間前後で終わる場合が多くなっています。
| 使える時間 | 収まる範囲 |
|---|---|
| 1時間 | 無料エリアと屋上。券は要りません |
| 2時間 | 常設展示室と無料エリア |
| 3時間 | 常設と企画展ひとつ。オールアクセスの場合 |
| 半日 | 企画展を全部と建物、食事まで |
時刻で見ると、開館直後の 10:00 台がいちばん空いています。午後は団体の見学が重なることがあり、週末は無料で入る地元の来館者が加わります。逆に夕方の時間帯は静かですが、最終入場が 18:30 で券の販売もそこで終わるので 18:00 前には着いてください。
天気はほとんど条件になりません。建物の中ですべて片づき、2棟が屋内でつながっているので外に出る必要がありません。午後に雨の多い時期に都心の日程を組むなら、この美術館を午後に置く配置が安全です。
1日に組み込む方法としては2つが無難です。ひとつは午前に美術館を見て、出てからパダンを横切って川のほうへ歩く流れです。もうひとつは午後遅くに入って展示を見て、そのまま屋上に上がって日の沈む時間を使うやり方で、展示室が閉まったあとも建物に残れることを利用した配置です。
移動も単純です。シティホール駅は南北線と東西線が交わる乗換駅なので、どの宿から出ても乗り換えの回数が少なくて済みます。駅から地下でつながっていて雨に濡れずに入れる点も、この時期には実質的な利点です。
16. 今行くか、2027年を待つか
今回の旅行で来られるなら今行ってください。東南アジア近代美術の常設展ひとつのためにシンガポールへ来られるのなら2027年末です。
今行ってよい根拠は、残っている側が今も広いことです。シンガポール美術を集めた常設展示室が開いていて、企画展は普段どおり回り、無料エリア5か所と屋上は何の影響も受けていません。建物もそのままです。そして料金の仕組みを知って行けば、払う金額はむしろ減ります。無料エリアだけで1時間を使う訪問が成り立つからです。
待つ根拠は狭いけれどもはっきりしています。この美術館がほかのどこでも見られないものとして掲げていたコレクションが、今は散らばっています。その展示を目的にされる方には、縮小版の展示室では物足りないかもしれません。
券の決め方をもう一度だけ書いておきます。企画展まで見るつもりならオールアクセス S$30 を公式で購入し、常設だけ見るつもりなら再販サイトで S$13 から S$18 で購入してください。券を買うつもりがなくても建物には入れます。
最後にひとつだけ確認をおすすめします。行く週にどんな企画展が掛かっているかです。この美術館で今いちばん大きく動いている部分がそこで、その一覧によってどの券を買うかが変わります。
🎡観光・遊び51
🍜グルメ4
🏨宿泊10
🚇移動・交通4
🧭旅のヒント16
よくある質問
外国籍の場合、常設 S$20、特別展 S$25、両方を開けるオールアクセス S$30 です。シンガポール国民と永住者は常設が無料、オールアクセスが S$15 です。
7歳から12歳の子ども、60歳以上、資格のある教育機関の海外の学生と教員は、どの券でも S$5 引きになります。証明を確認されるので学生証やパスポートを持って行ってください。6歳以下は無料です。
見られません。旧最高裁棟の3階から5階の展示室がまとめて閉まっています。再開の告知は2027年末です。
ここにあった常設展は展示室15室ぶんで、この美術館を東南アジア近代美術の中心にしていた展示でした。同じ棟のロタンダ図書館とアーカイブも閉じていますが、資料の閲覧は予約すれば閉鎖期間中も可能です。2026年10月には代表作だけを集めた小規模な展示室が開く予定です。
見られません。まったく別の券です。S$20 と S$25 は互いを含みません。
この区別が今は特に効いてきます。常設側で一番大きい展示室が抜けているあいだ、規模のある企画展はシティホール棟3階の特別展示室に並びます。常設券だけを持ってその入口に立つと、もう一度カウンターに戻ることになります。
企画展まで見るならオールアクセス S$30 です。別々に買うと S$45 なので S$15 少なくて済みます。
美術館自体が初めてで2時間で出るつもりなら常設 S$20 で十分です。逆に企画展ひとつが目的なら特別展 S$25 で、そこから S$5 足すだけでオールアクセスになるので、多くの人はそちらに寄っていきます。
常設券についてはそうです。S$13 から S$18 で出ています。ただし再販サイトが扱うのは、ほぼその常設券だけです。
実際に確認したところ、大人の常設券は KKday が S$18、Traveloka が S$18、Trip.com が S$18 で、割引対象は S$13 まで下がります。移動の割引券を付けた商品は S$14 でした。一方で特別展券やオールアクセスはこれらの販売元でほとんど扱われていません。企画展を見る予定なら公式でオールアクセスを買うほうが合計で有利です。
販売元によって違います。予約開始が翌日からになっているところがあります。
KKday は商品ページの予約可能日が翌日からになっていてその日のうちに使いにくく、マイリアルトリップは当日券の即時利用を商品名に出しています。美術館の前で券をどうするか決める場面では、この違いがすべてです。館内の無人端末とビジターサービスカウンターでも購入できます。
あります。5か所が無料です。地下1階のコンコースギャラリー、1階のケッペル・アート教育センター、4階のアーキギャラリー、5階のン・テンフォン・ルーフガーデンギャラリー、6階のパダンデッキとコールマンデッキです。
ここに2棟をつなぐパダン・アトリウムと最高裁テラスが加わります。券を買わずに屋上まで上がり、パダンとマリーナベイ方向を見下ろす訪問が成立するということです。子ども連れなら1階のケッペル・アート教育センターだけで1時間が埋まります。
公式が示す平均は3時間です。常設展示室がひとつ抜けている今は、2時間前後で終わることが多くなっています。
常設だけなら1時間から1時間半、そこに企画展をひとつ足して2時間半ほどです。無料エリアと屋上まで回ると3時間になります。最終入場が 18:30 で券の販売も同じ時刻に終わるので、夕方に寄るなら 18:00 前に着くほうが安全です。
大丈夫です。1階のケッペル・アート教育センターが子ども向けの場所で、しかも無料です。
活動エリア全体が段差なくつながっているので、ベビーカーでも車椅子でも通れます。一部は照明を落としてあり、森林火災をテーマにした部屋と光を使う部屋がそれにあたるので、暗い場所が苦手な子なら先に知っておくとよいです。有料の家族向けプログラムは1組 S$15 ほどで別に動いています。年齢制限付きの企画展があるので、その部屋だけは避けてください。
撮れます。ただし展示室内でのフラッシュ、自撮り棒、三脚は使えません。
飲食物は水も含めて展示室に持ち込めません。ほとんどの階に給水機があり、シティホール棟の地下1階に有料ロッカーがあるので、荷物は下に置いて上がってください。建物自体を撮るのによい場所は、ほとんどが無料エリアにあります。
シティホール駅(NS25・EW13)から地下でつながっています。住所は 1 St Andrew’s Road です。
クラークキー駅(NE5)からでも徒歩10分ほどです。駐車場は地下2階と3階にあり、車で乗り付けるならコールマンストリート入口を使います。ほかの2つは歩行者専用です。路線と運賃はシンガポールの交通ガイドにまとめてあります。
今回の旅行で来られるなら今行ってください。東南アジア近代美術の常設展が目的なら2027年末です。
今もシンガポール美術を並べた常設展示室、大きめの企画展が2つか3つ、無料エリア5か所、屋上がすべて開いています。建物もそのままです。ただしこの美術館が世界で唯一見せていたあのコレクションを目当てに来られるのなら、今は代表作が館内のあちこちに散らばって掛かっている状態です。